カブール/SYRIANAシリアナ

yudgw2006-03-16

美味しかった話。

先週、六本木での暇つぶしになんとなく観た映画、「SYRIANA」。
NOAM CHOMSKY「9.11」以来の政治的映画。
大学で学ぶのは、アメリカを中心にまわる政治。しかし、
アメリカの裏に、そして向こうに中東は見えてくる。
「SYRIANA」は難解な映画だ。しかし意味ある映画だと
思う。

ぼくたちは中東について考えることってあまりない。
実際、一昨年のゼミで学ぶまで考えたことなんて、
ほぼなかった。でも高校時代、仲の良かった友人は、
イラン人系。でも彼のバックグラウンドなんて想像する
こともなかった。
バイト先のお客さんでもターバンを巻いた
ビジネスマンやその奥さん達(とってもきらびやか)と関わること
はあっても、特に意識はなかった。なんだか当たり前だった。
(中国人と並んで、喧嘩することは多い人たちだったけど。)


クーリエジャポンの特集を読んでも、あまり実感がなかった。
そこにはぼくの理解を超える宗教があって、油があって、
お金があって、過激な人たちがいて、・・・っていうイメージ
であり、ある種の偏見なりがあることだけは感じていた。
で、SYRIANAを見ても結局、理解を超えるイメージだけが残った。


なので、体験してみた。「舌は正直」、これは間違いない。
カブール食堂」。大学の近くにあるのに、
いままできづかなかったとこ。
中東料理自体、いままで口にする機会はなかった。
珍しい食体験は南アフリカの大使の手料理を食べたことぐらい。
あれは美味かったなあ。
入ってみると、意外にもいい雰囲気。簡素だけど落ち着いた雰囲気。
働いているのはアフガニスタンから来た難民の人たち。
「難民」っていう言葉は嫌ね。彼らは別に「困ったちゃん」ではナイ。
食べたのは、イモ料理、豆カレー、チキンカレー、アフガニスタン
のナン。


美味い!!
イメージとか偏見とか難しいことは忘れてしまうくらい、
美味い。
誘った人に「お腹痛くなりそう」って言われて断られたけど、
あれは本当に「お腹嬉しい!」。
秘密にしたくなっちゃう味。
現実はそんなお気楽じゃないけど、
とりあえず偏見をふっとばす力のある味でした。