なんといってもオープニング

なんと500円。間違いなくお買い得。サブカル映画を卒業したいあなたに贈ります。まずはオープニング。最近では、LiptonのイタリアンレモンのCMに3年ほど前に使われた、ええ、もちろん"第三の男のテーマ"。オープニングはこれを演奏する弦のアップから始まります。最初なにかわからない線が揺れている、でも音楽に合わせて振動してるのが5秒後にはわかる。粋じゃありませんか。そしてこの曲は文句無しの名曲です。本編でも挿入されていますが、軽快な展開を後押し、いや演出しています。
この時代としては実験的なカメラワーク、かつ無理がない。なにより素晴らしいのは「光」「影」。ハリーが登場するシーン、そしてクライマックスでワナのカフェに登場するシーン、ぞくぞくします。産まれたころにはもう SFXあたりまえ、ものごころつくころにはCGだった私の世代には逆に新鮮です。
そしてホリーです。これが男です。格好ようとしても結局、情けない。でも男らしい。ダメなのに。
そして「描きすぎない」。絶妙です。50年を経ても輝きを失わない珠玉の名作です。私が、年配の方に写真について意見を言われる時に、イマイチ納得のいかない理由わかってきました。



前々回予告した書評はまた今度。